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あらすじ

喜美子が穴窯を造って初めての窯焚き・焼成。しかし、なかなか窯の温度が1,200度に届かない。
偶然、八郎と松永の添い寝を目撃する喜美子だが、今は焼き物に集中する。
喜美子は、子供の頃の風呂焚きを思い出し、薪を細かく割ることで燃えやすくして一気に温度を上げることを思いつく。
夜が明け、穴窯の温度は1,200度に達してホッとする喜美子。

そこへ、なぜか缶ぽっくり持った鮫島が立っている。
鮫島「缶ぽっくり！」
喜美子「えっ？…今！？」

側の工房では、八郎と松永が作業の準備をしている。
回想する松永…（寝ている八郎に顔を近づけるが、八郎が目を覚ます。）

松永が「あの…」と話そうとすると、
八郎がすこし遮るように「大学の卒業制作を思い出すなあ…みんなで卒業制作に取り組んで…雑魚寝して、徹夜した…」と言う。
松永は「はい」と答えるだけ。

八郎が穴窯を見に出ると、鮫島と武志が缶ぽっくりをして遊んでいる。
喜美子も「おはよう」と笑っている。
八郎は、窯の温度を1,200度に上げることができたことを聞き「よかったなあー」心底安心した様子。
ここから窯が冷えるまで5日。
出て来た松永に、喜美子が「三津もご苦労さん、ありがとうな」と礼を言う。
鮫島が「おめでとうございます！」と言ってくれるが、まだ安心はできない。
5日後窯をあけてみないと結果はわからないのだ。

八郎は、なぜ「缶ぽっくり？」と鮫島のことを聞くと、「この間できなかった」と喜美子が言う。
鮫島は「結婚しよう、幸せにするから」と直子にプロポーズをしたが、
「缶ポックリもできん男に幸せに出来るか！」と言われてしまったのです。

それで、鮫島は朝早くからやって来て練習をしている。
何だか気まづい表情をする八郎。それに気づいた喜美子は「缶ポックリできひんのかー？」と八郎をからかいます。
すると「できましたー」鮫島が缶ポックリに乗ってみせます。皆んなで賑やかに騒いでいる。
それを見守る松永。

川原家の朝食。みんなが揃っています。
鮫島は、電話で直子に缶ポックリの成果を報告し、そのままプロポーズをします。
「結婚しよ…わかってる、お義兄さんとお義姉さんみたいな夫婦やろ？お義姉さんみたいな夫婦になろ…」と電話で伝えるのです。
「よっしゃー」と鮫島。とうとう直子もOKしてくれるのでした。
「そんな大事なこと、電話で…」と呆れる八郎。みんなに「おめでとう、よかったなあ」と祝福されます。

食事が終わったのに、整然とした茶の間に揃っている川原家。
松永と喜美子と八郎が向かい合っている。
「やめる？？」と喜美子。
急に、松永が辞めたいと言い出したのだ。
松永は、「穴窯なんて時代に逆行している。これからは食器洗いで洗えるような食器を作るべきなのに、私はこんなことを習いに来たわけじゃ無い」と容赦無く理由を説明します。
すぐに荷物をまとめて出て行くと言う松永を、喜美子も八郎も引き止めませんでした。

工房で、最後の別れをする喜美子夫婦と松永。
八郎が、松永に喜美子が書き記した釉薬のノートを渡します。
「そんな大事なもの…」と遠慮する松永。
喜美子は「ここを辞めても陶芸辞めへんのやろ？それ参考にして作ってや、食器洗い機で洗えるような食器…」「大したこと教えてやれんかった…」と詫びる。
松永は「ここへ来るまで、どこでも陶芸は男でないと務まらんで…と言われました。それでも、今まで一度も思ったことなかったんですが、初めて思いました」「男やったら良かった…」と言い、ノートを受け取るのでした。

工房を出ると、百合子が待っていて、何も言わず真っ赤なマフラ〜を巻いてあげます。二人笑顔です。
早々に、川原工房をあとにする松永。歩く松永の目には涙が溢れるのでした。

窯を開ける日が来ました。柴田や佐久間も来ていて、新聞記者らしき男が喜美子夫婦の写真を撮っています。
そして、喜美子夫婦が焚き口を崩して窯を開きます。
喜美子が中に入って焼き物の出来を確認すると…そこには焼きが足りないものばかり。
初めての穴窯の焼成は失敗に終わったのでした。

感想コメント

松永さん辞めちゃいましたね。当初は略奪してしまいそうな勢いでしたが、喜美子と八郎の間には入れないと思ったのか？…というより「八郎の生活を壊せない」と思ったのでしょう。だからそのまま一緒にいるのは辛いと言うことでしょう。
あまりにも早い展開は、喜美子夫婦もすべて理解しているということですね。ちょっと寂しいですね。
初めての穴窯焼成は失敗でしたね。成功する日が想像できませんが、私だけでしょうか？（笑）