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あらすじ

はじめての穴窯の焼成が失敗に終わった喜美子。
それにかかった経費を計算していると、武志が宿題を持って工房へやってきます。
武志は、失敗した喜美子を慰めるために来たのです。
それを感じ取った喜美子は「（お母ちゃんが）シクシクしてる思た？…するかいな！」と。
「せえへんの？」と武志。
喜美子は「勉強してたわ、なんで失敗したか？…でも、ありがとうな」と言います。

あかまつで飲んでいる八郎。佐久間、柴田と一緒だ。
佐久間は、穴窯を喜美子に任せるのはよくないと言う。
「きみこはまだまだ無名、陶芸の世界では女は認められない。あくまで喜美子は八郎の嫁。ただの陶芸好きのおばさん」と言う。
現に、先日の新聞取材の記事には、喜美子の名前は一つもなく、写真が載っていたのは八郎だけだった。

工房へ戻った八郎。喜美子と話をする。
喜美子は次の穴窯による焼成に向けて経費を計算していた。
喜美子は、今回の経費が15万円かかったと伝えるが、次回は「25万…貯金下ろしてギリギリや…」と言う。

八郎は、柴田たちの話を受けて、喜美子に戦略を変えるようにアドバイスする。
八郎「穴窯は一旦置いて、作品展で金賞狙うんや。まず女性陶芸家として認めてもらお」
喜美子「誰に認めてもらうん？」
八郎は先日の取材の新聞を見せて、「深先生の時は喜美子しか載らなかったが、今回は逆や喜美子のきの字も載ってない」と指摘する。
喜美子「大事なんは、穴窯でエエ作品焼くことちゃうん？どうでもええことや」
八郎「大概の人はこういうの真に受ける。どうでもええことちゃうで」

八郎は、「エエ作品作っても、いまの喜美子やったら売れない」と言われたこと、「売れるためには名声が必要」だと説明する。
喜美子「それなら八郎の作品として売ればいい」
八郎「それおかしいで」
喜美子「今の喜美子では売れんいうなら、誰もがエエ言う作品つくったらええんちゃうん？」
八郎「誰もがエエ言う作品なんかあらへん！」
喜美子「そんなん、やってみんとわからん！」
八郎「やって来た僕が言うてる…」
喜美子「…」

八郎が「エエ言うのは主観の問題、そして陶芸は男の世界。まずは女性陶芸家として認めてもらい可愛がってもらおう。25万つぎ込む前に対策を考えよう。それでなくても一回失敗しているから…」と言うと、
喜美子は「よそに気持ちがいったからや」と、松永と八郎が仲良く寝ていたのを目撃したことを明かす。温度が上がらず薪も少なくなって来て八郎を頼ってしまったと。
「ウチもわかるで…、三津の言うてたこと、男やったらよかった。今度は失敗しいひん。やらせてもらいます！」と言うのだった。

そして2回目の穴窯での焼成を行いましたが、2回目も失敗。
焼き物はどれも割れていました。

マツ、百合子、武志が夕食を食べている。穴窯の失敗でみんな沈んでいる。
マツが武志に工房の様子を聞く。
武志は「お父ちゃんは仕事、お母ちゃんは穴窯の勉強」と答え、「お母ちゃんは、勉強しているからシクシクしてない。心配せんでもエエよ」とニンジンを口に入れる。
それに気づいた百合子「武志、いま何食べた？ニンジン食べたよなあ？」と驚く。
するともう一口、武志がニンジンを食べる。
「たーけしー！！」と喜びの声をあげる百合子とマツ。

工房。喜美子が失敗の原因がわかったと八郎の元に来る。
「2回目は、急激に温度が上がったせいで、次はゆっくり調整すればいい。できる」と説明する喜美子。
しかし八郎は「25万いっぺんに使うてしもた…次は当分無いで」という。
喜美子「積みたてたお金がある」
不穏な空気。
八郎「あれは武志のために積み立てたお金ちゃうんか？武志が高校、大学に行くときのお金や」
喜美子「いざという時のためのお金や」
八郎「ほやから、武志のいざという時のお金や」
喜美子「ほな借りて来る！」
八郎「何言うてんねん？」
喜美子「無かったら借りるしか無いやん！」
八郎「借金してまでやることちゃうやろ、一旦やめぇ、やったらあかん！」
八郎は喜美子を諭すのだった。

感想コメント

喜美子、どこでスイッチが入ったんでしょう？ちょっとおかしくなってませんか？まさか、松永さんとの一件を根に持っているなんてことは無いと思いますが、深いショックを植え付けたのかもしれません。本人はそれに気がついていない。八郎と松永の添い寝を目撃したのに、なんかやたら前向きに行動してるところがちょっと気になります。